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エンジニアリングとマネジメント

カンファレンスレポート/『MANABIYA』に参加してきた

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MANABIYAというカンファレンスに参加してきました。

manabiya.tech

豪華なスピーカーと生存戦略のような深いテーマもあり、とても充実したイベントでした。
私は下記をみてきましたが、twitterで他の会場でも盛り上がりを感じるくらい面白そうな公演がたくさんありました。

  • 技術者としての成長のための技術トレンド
  • エンジニアのための自分経営戦略
  • 技術顧問/テクニカルアドバイザーとしての生存戦略(パネラーの皆様がぶっちゃけトークをしたのでSNS禁止とのことで記事にはしません^^)
  • Cross Session(企業内制度)
  • サーバレスの潮流におけるWebシステム開発

さて、そんなわけでカンファレンスに参加してきた所感をまとめていきます。

技術者としての成長のための技術トレンド

スピーカー:フリーランス 及川卓也さん

トレンドの流れ

  • AI
  • ダウンサイジング
  • Wintel
  • Internet
  • Web

及川さんは今までトレンドに乗ってきた方だが、トレンドに乗るのは偶然と必然(自分の意志によるかどうか)

エンジニアとしての成長とは?

知識を身に着け、技能を発展させること。
知識には、グラデーションがある。

  • 知っている
  • 使える
  • 使いこなせる

使いこなせるためには、知識を技能に昇華させる必要がある。
知識は学習することで手に入れることができ、知識を元に実践することで経験となる。

学習 -> 知識 -> 経験

学習ループを回し、知識を知能に、技能にする必要がある。
なぜなら、経験そのもは価値はない。経験によって何を学ぶか?それがスキルとなる。
一番最初は学習から始めないと、不安から何もできず経験は生まれない。

第n言語習得

日本人の9割は英語がいらない?本当?
英語を学ばなくていい状況にいること自体がリスキーではないか。
英語のコミュニティー、海外など目的をもつと必要になる。

ニーズ:最も使う言語
汎用性:多くの言語を使う場合の基軸言語

技術も同じように基軸となるものが存在する。

T型の進化

T側人材の進化はどうなっていけばいいか。

  • 専門外に深める領域をつくる
  • 専門性を深める
  • 専門性を広げる
  • 専門を増やす

では、軸は何にするべきか?
できるだけベクトルを違うものにするといい。

藤原和博氏の言葉:自分をレアカード化する
人は1万時間をかけると、100人のうちの1人になれる(1日3時間で10年)
もう1万時間をかけると、10000人の1人
さらにもう1万時間、、 100万人に1人

では、どのドメインを選ぶか?
距離が遠い別ドメインを選ぶと、自分が希少化していくはず。

ITとAIから学ぶ

人間の学習のための動機づけ
外発的動機づけ:義務、賞罰
内発的動機づけ:自ら興味を持つ

この2つを組み合わせるのが大事

転移学習

技術の類似性は高い。トレンドで学んだことは生きてくるはず。
プログラミング言語がいい例になる。

例えば Blockchain。
実はP2Pの知識、PKIの知識があることで理解が早かった。
ブラウザがOS化しているので、Windowsで造っていた知識が役に立った。

学習したということは必ず役に立つ。

動機づけとドメイン

仕事で必要か?(外発)
心躍らされるか?(内発)
異なるドメインか?(転移学習)

興味をもった技術、面白いとおもった技術はやろう!
心が躍らされるものは、仕事で必要なようにすればいい。
外発的動機を持てるような環境つくればいい。

登場当時はおもちゃレベルの技術

書籍:イノベーションのジレンマ

メインフレーム
ミニコン
サーバ
PC
クラウド
タブレッド
AI
IoT

そんな技術に置き換えられていく。
内なる声に耳を傾けよう。おもちゃを見つけた子供のような気持ちを大事に。

まとめ

成長戦略は、偶然と必然の組み合わせ。
異なるドメインを増やしてくこと。
一番大事なのは、自分が興味を持てるかどうか。

エンジニアのための自分経営戦略

スピーカー:サイボウズ・ラボ 西尾泰和さん

新しいことを学んでいくこと。
不安とどう向き合っていくのか。
学んだらいいことはわかるが時間がない。

時間がない…?きこりのお話。
- きこり:木を切るのが忙しいな. - 旅人:ノコギリの刃を研いだら?. - きこり:忙しくて刃を研げないよ.

新しいことの不安

基本戦略:既存額の限定
損失額を下げてハードルを下げる

経営戦略とは

限られたリソースを何に配分するか意思決定する。法人でも個人でも同じ。

個人経営

自分個人の経営。時間がリソース。
時間を配分して何を得たいか。
自分が得たいものは自分で決める。

知識に対しての投資は非常にいい。
知識は使ってもなくならないが、使わないと忘れてしまう。

知識獲得戦略

列挙を見たら疑えw

1:教えてもらう
2:自分で行動する
3:知識交換のネットワークを作る

教えてもらう学び。成長の限界が教師になる。

知識で交換によって学ぶ。
知識が双方向に流れるので、知識の少ない人からも学ぶことができる。周りの人と同じことを学んでも知識交換は成立しない。 みんなが学んでいることを学んでも優位にはならない。社外に交換相手を作ろう。違うことを知っているので知識交換が成り立つ。

小さい非公式のグループをつくり発信者になる

大きいグループは質問に対する回答が質問者の状況を理解しての回答ができない。 小さいグループは知識をもっている人同士を仲介することができる。

ただし、小さいグループではゲートを作ろう、そうでなければフリーライダーが発生してしまう。 まずは自分が与える側にまわること。

複数のグループに入ろう

複数グループに入ると自分が知識の流れるパイプになる。 自分のもっている知識を別のグループに与える、そして別のグループから新しい知識を得て、また元のグループに渡すというループが成り立つ。

専門性を伸ばすことはなぜ大事か?

技術の進歩で「手軽に入きる知識」 (海面 )のレベルが 10 年前よりだいぶ上がった 年前よりだいぶ上がった。 ググって入手できない知識は専門性となる。実際に使ってみてわからないことを実際にやってみて手に入れた知識は専門性となる。

思い出しトリガーをセットする

半年後のスケジュールを入れたりとか、忘れない工夫を。

Cross Session(企業内制度)

進行:大谷イビサさん パネラー:VOYAGE GROUP 小賀昌法さん、クックパッド 成田一生さん、メルカリ 梶原賢祐さん

エンジニアにとっていい制度ってなんだろう?

エンジニアの評価制度

定量化というのをどうやっているか?

  • VOYAGE:定量化は難しいのではないか
    • 評価委員会がかなり時間をかけて評価している
    • 信頼できるエンジニアからしっかりとした評価を行う
    • 会社のトップエンジニアに評価される
    • 評価は公開してだれでも見えるようにしている
    • 評価のスキルを上げていきたい
    • アピールする力が大事
  • クックパッド:目標の定量化は難しい
    • ビジネス面、技術面で評価している
    • 半年で一回ではなく月に一回評価をしている
    • グレード制度というのがある
  • メルカリ
    • 評価全体公開はしていない
    • All for oneのVALUEでの評価制度

教育制度

教育制度というほどの制度はないとのこと。自発的に学習できるような人材が求められる。

  • メルカリ
    • メンターをつける
    • 社内勉強会は有志で行っている
    • 知的好奇心が多い人を採用していきたい
    • 英語のサポートをしている
  • クックパッド
    • 海外のカンファレンスにいける
    • 機会を与えることが大事なので
    • TOEICではなくVERSANT
  • VOYAGE
    • 語学の制度はとくにない、必要に応じて

エンジニアにとっていい制度とは?

エンジニアだけの制度というのはよういしていない、全社員に適用できるようにしたい。
メルカリは全社員が大胆に働けるような環境をつくっていっている。

  • ギチギチの制度じゃなくて、一旦始めて半年後にフィードバックもらってというようにみんなで作り上げていくほうがいい
  • 邪魔しない、崖の淵に立っている人の背中を押してあげる
  • 性善説でルールはなければないほど働きやすい

サーバレスの潮流におけるWebシステム開発

スピーカー:AWS 塚田朗弘さん

立ち見でみてたのでハイライトで!いつか資料が公開される…はず。

おわり

とっても濃厚なカンファレンスでした。次回もあったら行ってみたいとおもういい内容です。
学校が会場になっているというコンセプトもよかったです。

運営のみなさまお疲れ様でした!また楽しみにしています。